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これは、今後の住まいづくりは、高齢者対応に徳化した住宅の設計ではなく、老いも若きも全ての人々が快適に暮らせるユニバーサルデザインとして形成されていくものでなくてはならないという考えの下、加齢・妊娠等による身体的機能の低下があっても、自立した日常生活を安心かつ快適に送ることができる住まいづくりのあり方を示すものである。
具体的には、通路・開口部、段差、手すり、スペース(介助等の)の確保、間取り・動線、仕上げ(滑りにくい素材使う等)、設備(コンセントの高さ等)について、定めており、神戸市が建設する住宅については、積極的にこれを推進するとともに、民間住宅についても、啓発・誘導している。
?シルバーハウジングプロジェクトの推進
被災者には高齢者が多く、健康に不安を持つ入居者が多いことも見込まれるため、ライフサポートアドバイザー(生活援助員)による生活相談、安否確認、緊急通報設備等のサービスの付いたシルバーハウジングの整備を積極的に行っている。市営住宅において、既着工分で170戸新規建設分で約1,000戸の整備を行っていくほか、県営住宅においても約750戸の供給が予定されている。
?コレクティブハウジング
共有スペースを有し、生活の一部を共同化するコレクティブハウジングの考え方を生かした住宅の整備についてモデル的に取り組み、良好なコミュニティの形成、快適で安心できる共同生活実現を目指している。
震災時や復興の過程において実感した、隣人との日頃のつきあいの重要性、世代を超えた相互扶助の必要性、共に暮らすことの安心感と楽しさなどの実現を盛り込んだコレクティブハウジング(協同居住型集合住宅)を神戸市災害公営住宅として、長田区真野地区(浜添通3丁目)に建設するものである。
コレクティブハウジングは、「いつでも誰かに会えるし、いつでも一人になれる」「ひとりで食事をするよりは、たまには大家族のように集まって食べよう」という暮らしを実現する「協同居住型集合住宅」で、日常生活の中で自然なかたちで人とふれあうことができる。
コレクティブハウジングは集まって住み合う意味合いが強いだけに、成功させるためには、入居者の協同居住の学習と協働トレーニングが欠

 

 

 

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