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5 神戸市におけるバリアフリー(ハード整備)
神戸市においては、高齢者や障害者が生活しやすいまちづくりを目指し、昭和54年に「都市施設の整備に関する規則」を制定し、着実に成果を上げてきた。震災のため、市街地を中心に都市施設は大きな被害を被ったが、「市民福祉復興プラン」においては、まちの復興にあたっては、より一層、バリアフリー化の推進を図っていく、としている。
また、震災からの住宅復興を目指す「神戸のすまい復輿プラン」においても高齢者が被災者の多くを占める現状に対応するべく、施策が策定されている。以下においては、上述の基本的な考え方に沿った主な施策についてふれることとしたい。
(1)都市環境の改善
高齢者等が安全且つ快適に生活できるよう、ノーマライゼーションの理念を実現し、都市環境を改善していくための施策を実施している。
?都市施設整備の指導
多くの市民が利用する建物(都市施設)を新設・増改築する場合、「神戸市民の福祉をまもる条例」及び「神戸市民の福祉をまもる条例に規定する都市施設の整備に関する規則」に基づき、障害者、高齢者等にとって、利用しやすいものにするよう、指導・助言を行っている。
?都市施設整備推進資金融資都市施設整備にかかる融資制度を設け、民間の既存公益的施設の整備改善を進める。
?鉄道駅舎エレベーター整備の促進
整備改善を要する鉄道駅舎のエレベーター設置に対する補助制度及び無利子融資制度により、障害者、高齢者等の交通機関の利用環境の改善を図り福祉のまちづくりを推進する。
?その他、点字ブロックの敷設や既存横断歩道橋等のスロープ化、低床バス、リフト付バスの導入等を実施している。
(2)高齢者等に配慮した住宅整備
?「神戸の住宅設計基準」の制定
本市では、震災後の平成8年6月に、「誰もが住むことかできる住まいづくり」「誰もが住み続けられる住まいづくり」「誰もが暮らしやすい住まいづくり」を目標とする神戸市独自の住宅設計基準を策定した。

 

 

 

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