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本市においては、従来からの需要に加え、震災による高齢者の健康状態の悪化(精神面含む)、介護者の負傷・死亡等により、福祉ニーズが一層増大している状況である。そのため、重度の寝たきり高齢者等を介護している家族の負担軽減のため、ホームヘルプサービス等在宅福祉サービスを拡充する必要がある。
また、前述のように、震災に関連して、仮設住宅の「孤独死」がマスコミにも取り上げられたが、高齢者の「孤独」の問題は、仮設に限定されたものではなく、全市的に取り組んでいくべき問題である。現在、神戸市が実施している主な施策は以下の通りである。
?ひとりぐらし老人対策
友愛訪問活動(ひとりぐらし老人の安否確認、話相手となるための訪問活動)を行うボランティアグループに対する助成、ホームヘルパーの派遣等を実施している。また、常時介護を必要とする寝たきり老人等に対して夜間巡回によるサービスをモデル実施している。
さらに、日常生活用具の給付、福祉電話の貸与を行うほか、65歳以上の一人暮らし老人に給食サービスを実施する団体。ボランティアグループに対する助成、一時的な疾病等により、日常生活を営むのに支障がある概ね65歳以上の高齢者で、介助が得られない方に対し、老人クラブ会員を介助者として派遣するために必要な助成を行っている。
?痴呆性老人・寝たきり老人対策
おおむね65歳以上の在宅の痴呆性老人・寝たきり老人等を対象に在宅福祉センター及び特別養護老人ホーム等併設のデイサービスセンターで入浴・給食サービス、日常動作訓練等のサービスを提供している。
また、在宅のねたきり老人及び虚弱老人を介護している家族のより一層の負担軽減を図るため、ショートステイ施設での送迎サービスや利用期間が3か月まで可能なミドルステイ等を実施している。
さらに、ホームヘルパー等を対象に、痴呆性老人の処遇に関する実践的研修を行うほか、日常生活用具の給付や入浴サービス等を実施している。
?施設の整備・運営
平成8年度現在、長田区、中央区、灘区の計3か所で高齢者介護支援センターの運営・整備を行っているほか、在宅福祉・地域福祉の拠点と

 

 

 

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