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3「まちづくり」の総点検〜各地点から
川崎市では、パートナーシップ型の「まちづくり」をめざし、各地域で様々な試みが実行されている。
これは、市民参加による「まちづくり」の第一歩であり、障害を持つ人たちや高齢者も含め、市民と行政が協働で行う「まちづくり」の総点検である。
*協働を行うためには様々な仕掛けも必要である。市民の持つ様々な視点をうまく組み合わせれるように、「まちづくり」の語りべとしての行政職員の役割も大きい。また、各種専門家による助言も必要となる。
 
多くの試みの中から、2つの事例を紹介する。
(1)川崎区づくり白書 注1
〜お年寄りや障害者に優しいまちづくりシンポジウムから 注2
川崎区老人クラブ連合会、川崎市身体障害者協会、川崎市視力障害者福祉協会を中心に川崎区内のタウンウォッチングを行った結果に基づき、パネルディスカッションを行った。
パネルディスカッションの中で、コーディネーターである白書策定委員会の専門委員・斉藤睦氏(地域総合研究所主任研究員)は次のように問題点を指摘した。
?作り手と使い手である市民との間にはコミュニケーションギャップがある。作る側の事情を優先することが両者間に壁を作っていく。
?両者の価値観の違いによって生起する障害がある。デザインする側は、まちは景観あるいはデザイン的に美しくなければと思い、一方障害者は歩道と車道の間は黄色い目立つ物で仕分けされないと歩きにくい、あるいはブロックは黄色でないと歩きにくい。ここには価値観の衝突がある。
 

 

(図9)

 

 

 

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