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約規定はあくまで努力義務を定めるにとどまり、法令制定義務を課しているものではないが、既に述べたように条約は科学調査を実施するための有利な条件を設定するために、二国間または多数国間協定の締結を通じて協力することを義務づけており(243条)、これら協定が現実のものとなるに従い、海洋科学調査に関する許可、規制、実施に関する窓口の一本化、手続の簡素化や透明性の確保などを通じて、海洋科学調査の発展を促す必要がある。先にも述べたように、海洋科学調査はすべての海洋利用の原点であり、また海洋法条約上の義務の履行を確保し、その実効性を高めるために必要不可欠だからである(21)
〔注〕
(1)たとえば、領海については領海における外国船舶による調査活動、測量活動の実施を有害とみなす規定(第19条2項(j))、国際海峡における外国船舶(海洋の科学調査船、水路調査船をふくむ)による調査活動、測量活動の禁止規定(第40条、この規定は第54条により群島水域にも準用されている)、排他的経済水域における海洋科学調査について沿岸国の管轄権を認める規定(第56条1項(b)(?法法?舂γ?里△蕕罎詭榲?里燭瓩侶〆錣魑?弔卦??垢觚?造鯆蠅瓩覽?蝓並茖牽云髻法??い砲?韻覯奮慊敢困亮?魁覆燭世径莽刺堯?莉住杏瑤竜?蠅暴召Δ海箸鮠魴錣箸垢襦砲亡悗垢覽?蝓並茖牽珪鬘厩燹ハf))、深海底の科学調査が第十三部の規定に従い平和目的および人類全体の利益のために行われるとする規定(第143条)などである。
(2)Birnie, Law of the Sea and Ocean Resources : Implications for Marine Scientific Research, 10 The International Journal of Marine and Coastal Law(1996)、esp.,pp.235 et seq.
(3)兼原敦子「予防原則」『国際環境法の重要項目』(日本エネルギー法研究所刊)所収、参照。
(4)捕鯨における試験捕鯨の禁止が国際捕鯨条約の自殺行為となりかねないのと同様、公海漁業ストラトリング魚種資源実施協定が資源量に関する科学的証拠を無視して予防原則を適用する場合には、そ

 

 

 

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