日本財団 図書館


と推定される。金属分で特徴的なことは、Fe,Cuが試験後の濃度が下がっていることである。これは試験前のサンプルを分析のため配送する際ポリ容器を用いたため、鋳型の鉄分等が残っていたためと推定される。従って、他のサンプルにも同様な傾向が見られるが、貯蔵試験の影響ではない。

 Cuについても全サンブルで検出されているが、上記と同様に容器内の一部が溶出したものとみられる。Zn,S,C1も検出されているが、何らかのハンドリングの際の汚染の影響と考えられる。いずれにしろ濃度は低いので問題ないと推定される。

 試験終了後に、貯蔵容器内に浸したSPCCあるいはSS400等の試験片の目視観察を行った。SPCCは光沢のある表面状態は試験前後で全く変化していなかった。SS400の表面にはスポット的な錆が金属表面(約10×50mm)に1〜2点(約0.5mm¢)見られたが(同様な状態の錆はSS400のその他のサンプルにも見られた)、ごく表面上だけであり、また燃料分析によるFeの溶出も非常に少なく、問題ないレベルと考えられる。

(b)試料 N0.2 AB90(表6−2)

外観、比重、メタノール純度、遊離酸並びにフィルタビリテイについては特に問題はない。蒸発残分は、特に換気付き栓のサンプルで増加が見られたが数値は非常に小さく、フィルタビリティも検出限界以下であることから、実質的には問題ないと考えられる。水分、金属分析の結果は試料NO.1と同様な傾向を示している。

(c)試料 NO.3 AR52(表6−3)

外観、比重、メタノール純度、遊離酸並びにフィルタビリテイについては特に問題はない。蒸発残分は、特に換気けき栓のサンプルで増加が見られたが数値は非常に小さく、フィルタビリティも検出限界以下であることから、実質的には問題ないと考えられる。水分、金属分析の結果は試料N0.1と同様な傾向を示している。

(d)資料 NO.4 AY73(表16−4)

外観、比重、メタノール純度、遊離酸並びにフイルタビリテイについては特に問題はない。蒸発残分は、特に換気付き栓のサンプルで増加が見られたが数値は非常に小さく、フィルタビリティも検出限界以下であること

 

 

  前ページ  目次へ  次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION