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・アコール燃料の製造、使用での環境への展望(Enviromental Aspect of Alcohol Production and Usage)

・燃料性状(Fuel Specication and ProperLy)

1)セッション別の論文数

 セッション別の論文数でみると、エンジン研究開発に関する発表が19件、燃料製造関係が27件と他のセッションに比べ非常に多く、全体の50%以上であった。エンジン研究開発については米国、日本、南アフリカからの発表が多く、製造に関しては13ヵ国から発表が行なわれ、米国、オーストリア、オーストラリア、スイスからは複数の論文が報告された。

 アルコール燃料の実行、フリートテスト、環境に関する報告では、米国、日本、スエーデンからのものが大半をしめ、これらの国々でアルコール燃料の利用を非常に積極的に進めていることがうかがわれた。

2)燃料の種類別での特徴

 発表された論文が研究の対象としている燃料について種類別に分類、整理した結果を表2に示す。

 種類別ではメタノール、エタノールを対象とした研究が圧倒的に多く全体の約60%を占めているが、その中でエタノールを対象としたものは全体の約1/4あり、エタノールヘの関心がかなり高まってきているように思われる。エタノール燃料については、研究開発、製造、実行、フリート環境評価の各分野にわたって研究調査が行なわれており、非化石燃料としてのエタノールヘの関心が強くなっていると思られる。

 その他のMTBE、ETBE、ガソリンまたはディーゼルブレンド、バイオ燃料についての報告も数件づつ出されているが、フリートテストや環境に関するセッションでは殆とがメタノールおよびエタノール燃料に関するものであり、その他の燃料については実用性を評価する段階に至っていないといえる。

(4)分野別の概要

1)エンジン研究開発(R&D)関連

 火花点火エンジンに関する研究では、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコールをブレンドした場合のエンジン性能、排気ガスペの影響、希薄燃焼や高地での性能・オクタン価への効果、吸気冷却効果などの研究が報告されている。

 圧縮着火エンジンに関するものでは、メタノール燃料での着火性、エンジン性能、耐久性・グロープラグの腐食性・排気ガスペの影響等についての研究結果が多く出されて

 

 

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