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を取り込みつつ、1997年3月における新協定の発効につき合意を求める提案があったが、ハイブリッドを電気自動車の傘に入れることの妥当性につき、我が国を含む参加者から懸念が出されたため、明確な結論が出ないまま終了した。

2.事務局より提案のあった、将来の軽量材料、先進エンジン、ハイブリッド自動車に関する活動計画の論議が行われた。文章表現をとらえた論議が多かった。軽量材料、先進エンジンに対する各国の関心は低く、ハイブリッド自動車に対する関心は高かった。

(2)3回にわたる専門家会合後の経過

 3回にわたる専門家会合を行ったが、新実施協定の発足の目処がたたないまま1996年10月8,9目に最終用途ワーキングパーティー(EUWP)がカナダのオタワで開催された。しかしながらこの会議では、先進自動車実施協定に関する提案に否定的な意見が多く出され、結局、新実施協定の発足はならなかった。そのため、EUWPの中に道路輸送関係ENEA,Mr.Velloneを議長とした運営委員会を作り、道路輸送分野のすべての実施協定を包括するような新しい管理機構を検討して、1997年の秋のEUWPへ提案することとなった。その後、CERT(Committee on Energy Researchand Technology)とIEA理事会の承認を得る段取りとなる。その結果、1998年の始めか中頃には新しい管理機構による活動が可能になると予想される。その運営委員会では、道路輸送部門の統一フォーラムを企画することも提案されている。

 その間に、EUWPは3つの新しい実施協定に関する作業を、電気自動車実施協定と自動車用代替燃料実施協定の下で当座の仕事を立ち上げるための提案をした。それを受け、電気自動車執行委員会は1996年11月に、ハイブリッド自動車については、アネックス7“ハイブリッド自動車の情報交換”を新設し、軽量材料については旧“軽量電気自動車アネックス”の内容を改訂することとした。またあわせて、名前を“ハイブリッド及び電気自動車実施協定”に変えることも提案された。代替燃料執行委員会には、先進エンジンに関する作業が取り込まれるものと推定されるが、1996年末時点では具体的な動きは起きていない。

 

 

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