経済成長の効果が広がりつつあるという印象を受けた(4)。
貿易の主な対象はEU諸国であり、輸出全体の68.7%、輸入全体の64.3%をEU諸国(その中でドイツが輸出全体の38.3%、輸入全体の26.6%)が占めている。ただし近年、近隣のウクライナ、ベラルーシとの経済関係が強化されつつある(OMRI
1996:48)。
1995年のGDPの部門別割合は、農林水産部門が6.6%、鉱工業部門で28.9%(そのうち鉱業4.2%、製造業21%)、建設業5.2%、商業13.1%(GUS
1996:319)、また就業者人口は、農林水産業27%、鉱工業と建築業で30%、商業他サービスが40%強となっている。なお公務員は、就業人口の約2.6%となっている(ibid.:98)。
また移行経済においては「民営化」の程度が問題となるが、ポーランドの場合1995年段階において民間部門は次のような位置を占めている(ibid.:329)。
○1990年から95年に国営企業から民営化された、ないし国家が株式を所有する企業に転換した企業数一5,208(対象企業の60%)
○GDPにおける両者の比率(1994年)公共部門:民間部門※=42.5:46.4※※
○雇用者数の比率(1995年)38.1:61.9
○固定資産比率(1994年)59.1:40.9
○投資支出の比率(1994年)56.0:44.0
※公共部門とは、国営企業・自治体の公営企業・混合所有のうち公共資本の割合が高いものを指し、民間部門とは個人所有・外国所有・混合所有のうち民間資本の割合が高いものを指す。
※※間接税、関税などを引いた額で計算されているため、合計が100とならない。
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