フィラデルフィア 77年 3月 4日〜同年 9月27日
ランカスター 77年 9月27日
ヨーク（ペンシルベニア州） 77年 9月30日〜78年 6月27日
フィラデルフィア 78年 7月 2日〜83年 6月21日
プリンストン 83年 6月26日〜同年 11月 4日
アナボリス 83年 11月26日〜84年 6月 3日
トレントン 84年 11月 〜同年 12月24日
ニューヨーク 85年 1月11日〜89年 3月 4日
この紡僅は、第2回大陸会議において可決された「連合規約」（Articles of Corfederation）のもとで、関税権限も、州際通商を規制する権限も持たず、さなきだに不安定な連合政府のあり方を象徴的に示している一当該連合規約ですら、西部の領土問題に関する州の対立等によって、会議通過から全州の批准（1781年3月）による発効に至るまで3年半以上を要したのである。そしてまた、83年の頻繁な移動が、連合政府が未払い給与の支給を求める復員兵に襲われて、それから逃れるためのものであったという事実も、連合の財政的弱体を物語る。
（2）象徴の行方
この間、安定性への希求を表看板、象徴の取得による実利を実質として、首府「誘致合戦」も勃発した。多くの町村が手を挙げたのみならず、1783年5月には、メアリランド州上院は、アナポリスを首府たらしむるべく大陸会議に（州代表たる代議員が使用する）13の邸と3万ポンドの提供を申し出、6月には、ヴァージニアがそれに対抗して、13の邸に加えて、必要な公共建物のすべて、300エーカーの土地、10万ポンドの提供を申し出て、「賭け金を引き上げた」のである。
当時の交通手段からして、首府への近さと州の影響力の大きさの強い比例性は疑うべくもなかったにせよ一「1790年におけるジョージアとフィラデルフィアの距離は、1990年のジョージアと世界のいかなる場所との距離より逢かであった」（4）、より広い観点からの検討もなくはなかった。おそらく連合規約下の連合会議の議論のため作成された、1784年のトマス・ジェファーソンのメモは、首府侯補地として、ノースリバー、ポトマック河口、デラウェア河口を挙げ、それぞれの利点として
