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の住民団体支援であり、例えばこれこれの活動をやりたいから印刷費が欲しい、という申し出に対して、それは良いことだから、人件費はだめだが印刷費は支給しよう、といったように使われている。それからもう一つは、地域評議会が市に望むこと、例えばここに信号を、ここに横断歩道を、ここに30キロ制限の道路標識をつけてほしいといったことについて、ブレーメン市が破局的財政危機に陥り、標識を立てる金がないため、地域評議会も少し出すというものである。2番目の重要な決定権は交通規制権で、特定の道路についてその住民組織が終局的な決定権を持っている。例えば、この道路は自動車を通行禁止や30キロ制限にするといった決定権である。本論で引用した判決で、この財政権と交通規制権の二つをもって、裁判所は、住民組織は国家権力の担い手であるという結論を出したのである。ただこの財政権の決定の中に、福祉、教育等々の通常我が国でいわゆる基礎自治体が持っているものは入らない。これについては、このような事業について市の各局は事業費を各地域ごとに見積もる規定があり、仕組みとしては、それに地域事務所は参加できることになっている。この点、ドイツの住民参加組織は、日本の法的に何も行政決定権を持たない住民参加組織とかなり性格が異なる。しかし実は、この種の組織を住民参加と呼んでいることの中には、市当局の方でこの組織が国家権力の担い手などという力強い権限を持つものではないという気持ちを込めている面がある。ブレーメンの場合は条例が1989年に改正され、その段階以前は法律上単なる住民参加組織だったものがこの改正で決定権を持った。しかしなお、彼らの決定権限〜法律上の裏づけがあり、憲法裁判所が国家権力だとさえ言った権限〜についてさえも、当局は無視することがある。地域別の事業費の算定を行わない局の例や、これに地域事務所が参加できない例があったりする。余談ながらそれについて、同じ市の与党に属していながら市当局に対して文句を言っている活動家もいる。かたや日本の住民参加組織は、決定権限はないにもかかわらず、それなりに行政内部に意思が通る組織もある。最後に引用したドイツ連邦憲法裁判所の判決文で連邦憲法裁判所が住民組織に国家権力をやってもいいと言っていることに比べ、日本の住民組織というのは法律上決定権限はゼロで

 

 

 

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