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オ 情報の受発進力の強化

 島社会のなかで最も立ち後れているのが「情報」である。しかしながら、情報機器、通信システムの発達は離島のハンディを乗り越えられる可能性を有しており、コンピュータ通信を含めた情報の愛発信力強化が必要である。

カ 島のファン作り

 現在は島出身者の状況も必ずしも把握されていない。特産品開発の販路、あるいは定期来訪者の対象化、さらには島づくりに対する各種支援などを含めて、島と特定の関係を有するネットワークを創っていくことは極めて重要である。不特定多数を対象とするのではなく、少数でも島との関係を持続的にもてるファンづくりを推進していく必要がある。また、玄海諸島の本土側こは多彩な人材もおり、それらの人々を活用していく視点も重要である。

キ 産業基盤の整備

現在の基幹産業は漁業であるが、従来は農業もかなり展開していた。しかしながら、気象条件の厳しさや、従事者の不足から農地はかなり荒廃している。また、なま基幹産業である漁業資源も、“生”で市場出荷するものが中心となっており、島内での付加価値を高める高次化の仕組みが弱い。
 今後、安定的な水産資源の確保、漁港の整備といったものとともに、農地の基盤整備や加工機能の整備など、産業基盤の充実を図る必要がある。
 

(2)特産品開発の面での課題

ア 特産品作りに当たってのマーケティングの確立

 ただ物をつくれば売れるというものではない。地域の個性ある素材は何か、オリジナルな加工方法はないか、誰に対して売るのか、といったマーケティング戦略を十分にたてたうえで、特産品づくりに取り組むべきである。

イ 玄海諸島間での、素材、人、技術の交流を図る。

 各島で同じような商品づくりをおこなっても、競合しあったり、素材の供給が追いつかなくなったりするだけである。また、商品開発のノウハウや人材などにおい

 

 

 

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