日本財団 図書館


(カ)島おこしの動向と住民二一ズ

 島おこし運動は平成8年がその元年ともいえる動きにあり、漁協育壮年部を中心に身ぐるみでイベントに取り組んでいる。
 具体的には、平成8年7月に「’96小川島しまおこしフェスティバル」として「小川島トライアスロン」、「めぐり愛ランドパーティー」及び「呼子町イカ祭り」を開催した。
 第一弾として、7月21目に実施された「小川島トライアスロン大会」は、女性15人を含む92名(島民の競技参加なし)が参加し、「ふれあい祭り」などで島民との交流が進められた。参加した若妻会のメンバーは、初めての民泊受入と交流イベントについて、「苦労はあるがボランティア精神の発揚を軸に概ね‘‘意義あり’’」と受けとめている(ヒアリング調査より)。
 第二弾として、7月27〜28目には「めぐり愛ランドパーティー」(会場:めぐりあいらんどおがわ、小中学校体育館)が開催された。これは島を愛する後継者の育成と地域間交流の活発化を狙った催しで、後継者23名と島外の独身女性23名が参加。司会は地元FMラジオのパーソナリティーとして有名なピーマン、エグピーの両氏がつとめ、イカ釣り体験などを楽しみ、さよひめ号でのカップリングタイムで4組のカップルが誕生するなど盛り上がりをみせた。
 同28目には、イカの町・呼子のアピールと漁業活性化を狙った「呼子町イカまつり」が同実行委員会主催で開催された。来賓を含め島民数をしのぐ1,000人以上の来島者があったといわれ、内外への効果と活性化意識の喚起に有効であったと評価されている。
 生活上では、島内の働き場(特に冬季)、通勤条件の改善、娯楽、子供の遊び場、トイレの水洗化の二一ズがうかがえる(呼子町総合計画小川地区住民アンケート結果より)。
 
※小川島トライアスロン大会:750mの水泳、小川島6周・20kmのアップダウンコースのバイク競技、民家間を2周通り抜ける5kmのロードレース。
 

(キ)地域振興の課題

 ○人口の減少・高齢化・後継者不足に伴う総合的な活性化対策。
 ○漁業資源の減少対策、磯資源の活用のための磯道の整備など。
 ○荒廃した農地再生のための暴風・防潮林の整備と農道など基盤整備の促進による農地の観光的な活用。
 ○塩ウニ、巻スルメの商品化と販路開拓、海藻などをいかした特産品づ
 

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION