2) ソフト面の概況
また、アジア及び欧州の港湾について、コンテナターミナルの管理・運営などソフト面を整理
したものが表3−2である。
く管理・運営形態>
欧州では民間のターミナルオペレーターに長期貸付けし、ターミナル運営の効率化を図る一方
で、特定の船社の専用(プライベート)バースではなく、公共(パブリック)バースとして運用
している点が特徴である。
一方、アジアでは運営は行政主導が多く、バース利用は公共・専用が併存している。
また、香港及びフェリクストウでは、建設・運営などを一貫して民間が行っている。
<サービス時間>
海外の主要港湾では、本船荷役は24時間行うことが一般化しており、貨物搬出入や通関時間も
一般に、わが国よりサービス時間が長くなっている。
表3-2 海外・国内の主要港湾におけるコンテナターミナルの管理・運営
|
横浜 |
釜山 |
高雄 |
香港 |
シンガポール |
管理者 |
市 |
海運港湾庁 |
港務局 |
香港政庁 |
PSA |
建設資金 |
国、市 |
国、民間 |
国 |
民間 |
PSA |
運営主体 |
市、公社 |
埠頭公団 |
港務局 |
民間 |
PSA |
運用形態 |
公・専 |
公共 |
公・専 |
(公共) |
公共 |
本船荷役時間 |
時間制限 |
24時間 |
24時間 |
24時間 |
24時間 |
入出港及び接岸可能時間 |
24時間 |
24時間 |
24時間 |
24時間 |
24時間 |
オンドックのCY、CFS搬出入可能時間 |
原則8:30〜16:30 |
CYに限り24時間 |
24時間 |
24時間 |
CYに限り24時間 |
通関可能時間 |
執務時間内(時間外可) |
執務時間内(事前通関可) |
執務時間内 |
課税対象は限られた品目 |
課税対象は限られた品目 |
|
ロッテルダム |
アントワープ |
ハンブルク |
ルアーブル |
フェリクストゥ |
管理者 |
市 |
市 |
市 |
市 |
市 |
建設資金 |
市、民間 |
市、民間 |
市、民間 |
州、市、民間 |
民間 |
運営主体 |
民間 |
民間 |
民間 |
民間 |
民間 |
運用形態 |
公共 |
公共 |
公共 |
公共 |
公共 |
本船荷役時間 |
24時間 |
− |
24時間 |
24時間 |
24時間 |
入出港及び接岸可能時間 |
24時間 |
− |
24時間 |
24時間 |
24時間 |
オンドックのCY、CFS搬出入可能時間 |
月〜金 5〜23
土 5〜15
日 クローズ |
− |
24時間 |
月〜金 5〜21
土 5〜12
日 クローズ |
月〜金 5〜18
土 5〜12
日 クローズ |
通関可能時間 |
執務時間内(データエントリー24時間) |
− |
執務時間内(データエントリー24時間) |
執務時間内 |
執務時間内(データエントリー24時間) |
出所)「日本海運の現況平成7年7月20日」運輸省、「極東・東南アジア諸港におけるコンテナターミナル運営に関する実態調査」(財)港湾近代化促進協議会、1994年、「世界のコンテナターミナル調査」(財)港湾空間高度化センター、1994年より三和総合研究所作成