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ネットワーク上のサーバ資源に蓄積された各種データを、組織内で共同利用するためのインフラが構築されたのである。

(4)グループウェアの誕生

今日までの電算化は、事務作業の効率化を目的として移り変わってきたが、それは手作業の電算化に留まっていた。確かにコンピュータに置き換えられた作業は、人間をはるかに越えたスピードで処理を行うことができることから、その効果は絶大であった。またOA化においても、パソコンの急激な普及とともに、個人レベルでの利用が急速に進んできた。これらは、基幹系業務システムが不得意であった非定型データの加工や文書作成なども手軽に行えるようになり、個人の生産性向上に大いに貢献してきた。だが、このところ焦点となっている課題は、ホワイトカラーの生産性向上や事務作業の効率化を代表とする、いわゆる組織としての生産性を如何に向上させるかである。確かに、ネットワークとサーバによる情報共有の結果、グループとしての生産性も、定型的データの処理についても効果が表れている。ところが生産性向上の必要性は、事務処理などに付き物の、非定型的な文書情報などに対しても及んできたことから、この要求を解消するための仕組みが必要となったのである。このような時代背景を基に誕生した仕組みがグループウェアである。

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