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-5. 誘導ノイズ障害の防止
電子機器などへの誘導ノイズには、静電結合ノイズと電磁誘導ノイズがある。前者は、機器の入出力信号ケーブルと周囲の電気回路との静電容量結合によって、その信号ケーブルに発生するノイズてある。後者は、機器の人出力信号ケーブルが周囲の電気回路によってて生じる磁束の変化により、その信号ケーブルに発生するノイズである。
これらの誘導ノイズ障害の防止に対しては、信号ケーブルの遮蔽と接地が重要である。
-6. 輻射ノイズ障害の防止
輻射ノイズ障害は、ノイズが電磁波として空中伝播して電子機器などに障害を与えるもので、無線機器からの発射電波、高周波成分を含んだ大電流回路(サイリスタ利用回路など)などからの漏えい電磁波、直流機のブラシや静電気のスパークなどによる電磁波が空中伝搬してくるものである。
FRP船は船体そのものに遮蔽効果がないため、電子機器自体あるいはその設置場所全体を遮蔽し、接地する必要がある。特に無線機器の場合には、機器の接地線も空中線の一部として作用して、電波の伝導や輻射をするので注意を要する。
-7. 無線機器における接地
FRP船の無線機器は、長い接地線によって船底部の外板に設けられた接地銅板に導かれ海水に接地している、二のため、舷地線は、空中線として働き、電波の発射や受信に障害を生ずる。したがって、この接地線には鋼帯を用いるなどインピーダンスをできるだけ小さくする必要がある。
10.3.2 接地に関する諸規則
上述したように船舶、特にFRP船における電気、電子機器の接地は重要である。このため、各国の国家規制や船級協会規則では、接地に関する、諸要求を定めている。次に各規則類における共通の項目について述べる。
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