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(2) ユニット艤装

ユニット艤装とは、機器や艤製品を単品で船に取付けずに、あらかじめ複数個の機器や騰製品を組立てておいて一括搭載することである。ある特定の補機を中心として電動機、始動器、スイッチ類や配線の一部などを一体化するなどがその一例である。更に、大組ユニットと称して複数の補機や敷板、配管などまで一体化することもある。ユニットが大きくなるほど、工数、工期、品質、安全など管理面で効果が大きくなるが、反面、ユニット化用の構造材の重量増加や運搬搭載面での制約などが生ずる。このため、設備に見合った計画が必要であり、またユニットの標準化などにより効率化を図ることが望ましい。

(3) 青空艤装

青空機装は、艤製品の据付甲板となる船殼ブロックの搭載が完了した時点で、その次の(上部の)甲板となる船殼ブロックが搭載される前に、その区画の艤製品の搭載及び蟻装工事を行うものである。クレーンで艤製品を運搬するのに障害が無いので、特に主・補機、発電機、配電盤など大形重量物の据付けに有効である。反面、船殼フロックの搭載スケジュールとの綿密な調整を必要とする。

(4) 区画別艤装

船内において多数の職種が入り乱れて艤装工事を行うと、特定の区画に工事量が集中しすぎて作業環境が悪化したり、異職種相互間に作業阻害や後戻り工事が発生したりする。このため、船内を管理しやすい区画に細分し、かつ各区画ごとに同種の作業(例えば、機器台や電路材の取付けなど溶接を主とする工事、艤製品の据付けやケーブルの布設などボルト接合を主とする工事、塗装、セメント、防熱など表面処理工事及び仕上作業など)を集約した工程を組んで管理する場合があるが、これを区画別艤装、あるいはステージ別艤装と呼んでいる。

 

 

 

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