9.4 照明電灯電路系統図
航海灯及び各種の信号灯の電路系統は、照明電灯電路系統に含めて、系統図の冒頭に収録するようにする。また、洗濯機、電気冷蔵庫などの小容量の電気機器は小形電気機器用分電盤から給電する。
9.4.1 照明灯回路
照明灯の形式は、仕様書等に添付の照明電灯装備基準表によるが、JISF8041−86で照度基準が示されているので、これを参考にして照度を決める必要がある。
この照度をその都度計算することは合理的でないので、6.3で述べたように被照明場所ごとに面積に対する照明灯の光源種類によるワット数と装備数をあらかじめ決めておくようにする。
照明用分電盤は、それぞれの甲板毎に、負荷のできるだけ中央部でかつ、配線及び操作に便利な場所に装備する。その支回路は、2極の配線用遮断器、又はヒューズ、スイッチによって保護する。
最終支回路の容量及び電灯器具の装備個数は、船舶設備規程や船級規則などにより数値が規定されているが、ある程度余裕を有する方がよい。この方が、後日、増設要求がある場合でも簡単に応ずることができる。
各単相負荷は、三相電源に対し各相のバランスをとる必要があるので、分電盤において各分岐ごとに出来るだけ各相がバランスするように極性を決定する。この場合予備分電スイッチは一応500Wとして計算する。
本系統図を作成する前に配置図を作成するが、配置図については、10.4を参照のこと。
系統は、規定の容量及び個数の範囲内で1回路のグループとし、1分電盤分を均等にグループ分けする。内部、外部通路、又は、常時ほとんど消灯しているような倉庫、糧食庫などはそれぞれ独立した1回路とする。