第7章 船内通信・計測・警報装置及び自動制御装置
7.1 船内通信・計測・警報装置
船内通信装置にはJISFの規格品や、各メーカーの標準品があり、できるだけ船主の要望に沿って標準品を採用する。
近年、特に計測制御装置には電子機器が多く採用されているが、これらはノイズの影響を受けやすく、その障害も多く経験されてい る。したがって機器の選定に際しては機器の耐ノイズ特性を十分調査する必要がある。また使用するケーブルの選定及び電路の設定 に際しては、シールドケーブルの採用とか、独立した電路とするな どの考慮が必要である。
7.1.1 エンジンテレグラフ
電気式のテレグラフは、シンクロ電機又はランプなどを用いた有線式通信装置で、発信器と受信器が遠く離れた場所に相対して設けられ、あらかじめ設定された命令の伝達、応答が簡単な操作でできるものである。
エンジンテレグラフは船橋と機関室又は制御室の間で主機関の速度に関する命令や応答を連絡するもので、主機関の遠隔操縦装置と関連した複雑な機構を持ったものや命令、応答及び時間などを自動記録するテレグラフロガーなどが付属したものがある。(JISF8523−93参照)
7.1.2 舵角指示器
舵角指示器は、シンクロ電機の同期性を利用して、船橋、制御室など遠隔の場所に設置された受信器の目盛板上に、舵角を常時正確に伝達するもので、発信器は舵頭にレバー、歯車などで連結される。
(JISF8522−90参照)
このほか、舵の角度の変化を可変抵抗器で検知し、その変化を電