手さげ灯、投光器などの移動用又は半移動用機器にはEPゴム絶縁クロロプレンキャブタイヤコードが使用され、卓上灯など居室内装備の移動用小形機器にはビニルシースコードが一般に使用される。けい素ゴム絶縁ケーブルには、けい素ゴム絶縁ガラス編組ケーブルと、けい素ゴム絶縁鉛被あじろがい装ケーブルの2種類がある。
単に耐熱特性が要求される場合には、ガラス編組ケーブルが使用され、耐熱特性とともに耐誘導ノイズ特性が要求される場合には、鉛被あじろがい装ケーブルが使用される。
また、盤内配線用としては、難燃性可とう架橋ポリエチレン電線、ビニル絶縁ビニルシース電線などがよく使用される。
5.1.3 光ファイバケーブル
近年、船舶においても省力化、省エネルギー化が強く求められるようになり船内情報の分野でも大容量、高信頼性のものが要求されるようになった。そういった環境の中で、光ファイバ伝送技術も急速に進歩し、実用化されるようになってきた。
光ファイバは、直径0.1m〜0.2mの細い石英、ガラス、クリスタル等の透明体の中に光を通すもので基本的に石英系、プラスチッククラッド系、全プラスチック系、多成分ガラス系に分類される。
光ファイバは、情報を広帯域、低損失でしかも誘導雑音を受けることなく伝達でき、制御通信用、データ伝送用等の高い信頼度を要求される伝送路として使用される。
また、光ファイバそのものが絶縁体であるので、動力ゲーブルと同一ケーブル内に複合化することもできる。