4.2.4 電動機始動方法の検討例
大形電動補機としてハウスラスタを装備した船舶を例にとってハウスラスタの始動方法を決定する場合の検討を行ってみる。
なお、検討対象船の発電機、ハウスラスタ用電動機、べ一スロード等の要目・特性は次のとおりとし、検討条件としてハウスラスタを始動する時には必ず発電機2台を並行運転させておくものとする。
(a)発電機要目及び特性
定格出力及び台数=720〔kW〕x2〔台〕
定格電流:1155〔A〕
直軸過渡リアクタンス(X'd)=0.201〔PU〕
直輸次過渡リアクタンス(X''d)=0.122〔PU〕
定格効率(η)=0.93
(b)電動機要目及び特性
定格出カ(Pm)=450〔kW〕
定格電流=1155〔A〕
始動電流(Im)=3600〔A〕
始動力率(Pfm)=0.3
始動トルクと定格トルクの比(K)=110〔%〕
GD2(GD2m)=310〔kg−?〕
ただし、ハウスラスタのGD2(GD2m)=51〔kg−?〕
定格回転数(N)=880〔rpm〕
(c)ぺ一スロード要目
負荷(Pb)=770〔kW〕
力率(Pfb):0.8
-1.瞬時電圧降下
瞬時電圧降下は(式1)により計算されるが、この例の場合はハウスラスタ始動時に発電機が2台並行運転されているから(式3)におけるXeは次のようになる。