K:電動機始動トルクと定格トルクの比〔%〕
上記の発電機電流及び電動機始動時間の計算に際しては、Pbは電力調査表から、Pfm、GD2m、GD2e・、N及びKの値はメーカーから入手する。なお、Pfbの値は、厳密にはべ一スロードの各負荷電流をベクトル合成してべ一スロート全体の総合力率を求めればならないが、概算値としてはPfb:0.8として計算してもよい。
また、例えば大形ボイラ送風機などのように始動時間が極めて長いために、単に全電圧始動を避けて始動電流を抑えても始動時間が更に長くなる。このように全電圧始動を避けてもなお発電機電流がACBの遮断特性曲線を上回りACBが遮断してしまう場合があるので、始動時間が極端に長い負荷については、実際に採用する始動方式における発電機電流及び始動時間について特に綿密に計算し、その値がACBの遮断時間の調整範囲内の調整によりACBの遮断を避け得る値であることを確認しておく必要がある。
このような負荷の場合には、先にも述べたような長所を持ったコンドルファ始動方式が一般に用いられる。コンドルファ始動を採用した場合の発竈機電流及び始動時間の計算方法は次のとおりである。
すなわち、発竃機電流は(式6)で計算すればよいが、
(式9)におけるIm及びPfmはコンドルファ始動時の値を使わなければならない。コンドルファ始動時のImは、先にも述べたように全電圧時のImの値にタップ値の2乗を乗じたものとなるが、Pfmの値はメーカーから入手しなければならない。
また、始動時間の計算は(式11)により行うが、fは次の式により求める
τ=(974×Pm×K)/(N×100)×(x/100)2・・・(式13)
ただし、X:単巻変圧器のタップ値〔%〕
K,Pm :(式12)の値と同じ