(4)保護装置の協調
保護装置の協調には、保護する装置と保護される装置との間の協調と、保護装置相互間の協調について考える必要がある。保護する装置と保護される装置との間の協調について考慮すべき点は、
(a)電動機の始動電流又は変圧器や電磁石などの過渡投入電流によって開極しないこと。
(b)保護装置の電流対時間特性と、保護される機器及びケーブルの耐熱特性との協調がとれていること。
保護装置相互間の協調は、特に選択保護方式を採用する場合問題となる。選択保護方式では、図3.13に示すA,B,Cのように電源側に近い方(上位保護装置)の遮断器の電流対時間特性は、必ず給電回路の負荷側(下位保護装置)にある遮断器より長限時側、すなわち図において右側にあり、その特性曲線は交わることがあってはならない。図においてEとA,B,Cは時間的に協調がとれているが、E’とA,Bとは協調がとれていない。
保護装置の組合せと保護協調特性の例を、図3.14に示す。