-10.発電機設置上の注意
発電機を設置する場合、駆動方式により次の注意が必要である。
(1)原動機とリジッド直結させる場合
原動機とリジッド直結させる場合には、必ず原動機メーカー
又は発電機メーカーの指示に従って正しく直結する必要がある。
特にねじり振動については、設計の段階で十分協議する必要がある。
(2)原動機とフレキシブル直結する場合
直結材料によってはスラスト荷重(回転速度との関係)がかかる場合があるので、よく注意する必要がある。
(3)ベルト駆動する場合
発電機、取り分け集魚灯用発電機は、小形軽量化が進み高速回転のものが多くなっている。したがって原動機プーリーとの関係で発電機プーリーを小さくし、伝達馬力をプーリーの張りとか本数を増して補うケースがあるが、これは発電機のペアリング部に無理な力がかかり、寿命を著しく縮めることになるので、注意しなければならない。
2.3.3 発電機の容量と台数
発電機及び原動機は、定格を超えないで、定格出力の約10%の余裕を保って運転されるのが一般的に効率がよいといえる。
発電機の定格は、特殊な場合を除き、全負荷連続定格とし、過負荷短時間定格を持たないものを使用している。
発電機の力率は、厳密には船内の各電気機器の負荷電流のベクトル和から船内総合負荷力率を求め、この総合負荷力率に等しいか又はこれを下回る力率とする必要がある。しかし、一般には総合負荷力率は経験的に0.8前後となるので、特殊な場合を除き0.8で設計しておけば支障はないものと考えられる。
発電機の容量と台数を決定する場合には、電力調査表に基づき、各負荷時の需要電力や負荷変動の程度を十分に考慮しなければならない。