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奨励した。
繊維産業分野では、国産綿花を加工する紡織工場として日系合弁企業が操業し、その後米国系縫製工場が設立され、これらは輸出能力をもつ工場として発展した。
その他の分野でも、スイス系企業の製造するインスタント・コーヒーが近隣諸国への輸出商品として定着しており、ココアについてもフランスやスイスが進出している。
現在、これらの工場が生産するココア・バターは重要な対日輸出品目となっている。
また、外国資本による輸出を目的とした精糖工場も操業しており、コートジボアールの工業化は外国資本を中心に推進されている。
穀類・豆類加工・製粉業、木材加工業、化学工業、石油精製業、食用油製造業、靴・皮革工業、機械・電機工業、繊維縫製工業、その他各種工業分野のうち、近年特に資本金の増加がみられたのは、石油精製、ゴム加工、機械・電機工業の分野である。
また、資本金の大きい分野をみると、石油精製業、食品加工業、木材加工業、化学工業、食用油製造業の順となっている。
主要国別資本金構成では、独立当時はフランス資本のシェアが約100%であったが、フランスのシェアは縮小傾向にあり、これに次いでスイス、米国、レバノンなどの進出が注目される。
コートジボアールの電カエネルギーは、火力発電所および水カ発電所から供給されている。1990年の出力は23億6,500万キロワット時(KWh)であるが、水力発電の占める割合が大きい。
工業化の進展に伴い、電力消費量が増大している。国内電力需要の約90%は、5つの水力発電所:バンダマ河(Bandama)のカスー(Kassou)およびターボ(Taabo)ダム、ササンドラ河(Sassandra)のブーヨ(Buyo)ダム、ビア河(Bia)の2つの旧ダムから供給されている。
火力発電用の燃料(原油・石油製品など)の輸入は、輸入総額の21%(1991年)を占めている。
政府は、輸入エネルギーへの依存度を軽減するため、国産天然ガスの開発を推進しつつある。
 

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