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コートジボアールの国内総生産(GDP)は、1980〜91年の期間に年平均実質で0.5%の割合で減少した。
農業部門(林業、漁業を含む)は、1992年にGDPの38.1%を占め、同年における労働力の約53.7%が、この部門に従事している。
コートジボアールは、世界最大のココア生産国であり、ココアおよびココア関連製品の輸出は、輸出総額の41.0%(1989年)を占めている。
1992年には、コートジボアールはアフリカ第1位のコーヒー生産国、世界では第4位のコーヒー生産国であり、コーヒーおよびコーヒー関連製品の輸出は、輸出総額の10.7%(1989年)を占めている。
その他の主要換金作物は、パーム核、綿花、ゴム、パイナップル、その他果実などである。
主要自給作物は、カサバ、ヤム(いも類)、プランティン(バナナの一種)などであり、基礎食糧の自給達成に重点が置かれている。
1991年には約664,000トンの穀物を輸入で賄っている。
経済活動の多様化が進んだこともあって、GDPに占める農業生産は近年やや低下しているが、農業がコートジボアール経済の基盤であり、最も重要な外貨収入源であることに変りない。
ココアは、1880年頃ポルトガル人によって中米から移植されたのが始まりで、第1次大戦後生産は飛躍的に拡大し、1922年の2,300トンから39年には5,500トンに達した。55年以後生産は急激に増大し、91年のココア豆収穫量は80万4,000トンを記録し、コーヒーと並んで重要な輸出収入源となっている。
コーヒーは、ココアと同様1880年頃フランス人によってもたらされ、生産は1939年にようやく1万8,000トンに達した。1990年には約30万トンの収穫で、ブラジル、コロンビアに次いで世界第3位の生産国を誇っている。
コートジボアールは、パーム核およびパーム油の世界最大生産国の一つであり、1991年の生産はパームオイル(21万7,000トン)、パーム核(4万3,000トン)に達している。
綿花は主として北部のサバンナ地域で開発され、1978年頃からフランス繊維開発会社との合弁事業によって増産体制に入り、生産量は78年の10.3万トンから91年には30,2万トンに達している。エジプト綿ほどに長繊維ではないが、良品質で
 

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