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あるといわれている。
ゴムは、主として南西部および南東部地域の大農園、その他小農園を中心に開発されており、91年の生産量は7,400トンに達した。
パイナップルは1960年、独立当時から開発が進められ、現在では重要な輸出品となっている。92年の生産量は24万トンに達した。
森林開発は、植民地時代早くから開始され、原木輸出のため1950年代には伐採量が15万立方mに達したが、輸送路の不備のため奥地に進出できなかった。
その後、木材需要の伸び、木材価格の上昇、道路網の整備、特に1972年にサンペドロ港の開港などにより、73年には伐採量が520万立方mと飛躍的に拡大し、サンペドロ港のみで100万立方mの原木輸出が行われた。
木材は、コートジボアールにとって、コーヒー、ココアに次いで3番目の重要輸出品であり、73年には木材輸出の輸出総額の34%、78年は13%を占めていたが、近年極度に伐採した結果、森林資源は枯渇化し、林業部門の重要性は低下している。
このため、政府は原木伐採を規制し、現地加工による付加価値を高めた輸出を図る方向に転向したが、木材加工産業も伸び悩んでいる。
政府は、1966年に林業開発会社(Societe de Developpement des Plantations Forestieres,“SODEFOR”)を設立し、新植林地の造成、植林事業の促進、林産品市場の開発に努力しているが、森林保護の観点から、伐採可能地域が縮小し、森林資源は減少の脅威にさらされているといわれている。
畜産業については、コートジボアールは恒常的に動物性蛋白質(魚介類を含む)の自給が困難な状況にある。
政府は、1970年に4億400万CFAフランを投資し、牧畜開発公社(Societe pour le Developpement des Prouctions Animales“SODEPRA”)を設立し、家畜飼育方法の近代化、飼料の改善、畜産業を農業生産システム全体に組み込む等、総投資額80億CFAフランを予定し、畜産部門の拡充に努力した。
また、政府はSODEPRA社の事業の一環として、人材の育成、飼育技術、種畜の供給を開始し、更にフランスの技術援助を得て、種畜の生産、飼料の増産などの事業を開始した。
この結果、1970年当時の牛27万頭が80年には54万頭、92年には118万頭、に増
 

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