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を樹立したのが建国の始まりである。
15世紀頃から海外に進出し、インド航路を発見し、またブラジルなどを領有するなどスペインと並ぶ多数の植民地を有する海洋国家として繁栄を遂げたが、1822年には最大の植民地ブラジルが独立した。
1910年には革命で王政が廃止され、共和国となった。
1926年にクーデターによる軍部独裁政権が生まれたが、経済政策で失敗した。1932年に独裁者サラザール内閣が発足し、翌33年に新憲法が制定され、右翼独裁政権が続いた。
1974年、国軍改革派の無血クーデターが成功し、社会主義への移行を目指す政治改革を行ない、ギニアビサオ、アンゴラ、モザンビークなどアフリカ植民地も相次いで独立し、現在ではアジアのマカオが唯一の植民地となった。
1987年7月の総選挙により社会民主党が過半数を占め、安定政権が誕生した。
1986年のEC加盟以降、憲法改正(1989年7月)などによる制度および国内産業構造の近代化に努力している。
ポルトガルは、1973〜75年に独立したアフリカ諸国(ギニアビサオ、アンゴラ、モザンビーク、カーボベルデ、サントメブリンシペなどポルトガルの旧植民地)との友好関係をその外交方針としている。
また、ブラジルについては、1882年に既にポルトガルから独立したが、言語、文化的伝統を共有する国として通常の友好国以上の特別な関係を有している。
わが国とポルトガルとの関係は、16世紀にポルトガル人が鉄砲やキリスト教をわが国に伝えたことに溯るが、近代における両国間の関係は、第2次世界大戦の一時期外交関係が断絶された他は、極めて良好に推移している。
第2次大戦後の1953年10月に外交関係は再開され、ポルトガルは日本に公使館を、翌54年3月に日本はポルトガルに公使館をそれぞれ開設した。
1958年10月ポルトガルは在日公使館を大使館に、翌59年4月日本は在ポルトガル公使館を大使館にそれぞれ昇格した。
わが国とポルトガルとの経済関係は、伝統的友好関係にも拘らず、全般的に小規模であり、貿易額をみても、わが国の貿易総額に占めるポルトガルの割合は、
 
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