スケルト・コンテナ・ターミナルには、高架クレーン（能力60トン）4基がある。

タンカー・ターミナルには、長さ168.7m〜1,059.5mまでの多数のバース（水深11.89m〜16.76m）があり、夜間バースも可能である。タンクの貯蔵能力は1,071万立方mに達している。食料、各種バンカーなどの供給が可能である。

曳船は、400馬力〜1,100馬力のものが50隻以上利用できる。

船舶修理施設は、船舶修繕及び検査専用のドライドック、その他アントワープ市所有のドライドック（10基）及び民間修理会社（Antwerp Shiprepair N.V.）所有の修繕ドック（8基）があり、最大20万DWTまでのタンカーの入渠修理が可能である。

1990年に入港の航洋船の総数は16,764隻（140,700千G/T）で、貨物取扱量は102,000千トンに達している。

2．ブリュッセル港

ブリュッセルは首都で、政治・経済・文化の中心をなし、またECの本部が置かれており、西欧の首都ともいわれている。古くから毛織物の産地で、レース・敷物などの工業が盛大である。

同港は、次の3区画から成っている。

（1）Vergote Dock（水域121.4ヘクタール、長さ1キロ、幅119.78m、水深6.48m）。

設備は、主埠頭（幅74.97m）に上屋、電動クレーン7基（能力2トン〜10トン）、東埠頭（幅74.97m）にクレーン5基（能力2トン〜4トン）があり、両埠頭には鉄道が敷設されている。

（2）Beco Dock（長さ728.16m、幅42.36m、水深3.50m）。

クレーン設備のある2つの埠頭（各長さ119.78m、140.20m、水深6.48m）があり、鉄道が敷設されている。

（3）Avant-Portには、延べ211キロに及ぶ埠頭があり、2階建ての倉庫ユ棟（長さ200m）、電動クレーン18基（3トン×11、4トン×2、5.5トン×4、10トン