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90年に入港した船舶の国籍では、英国が26%と最も多く、次いでベルギー自国の13%、ギリシア7%となっており、日本からの船舶は1.6%程度に過ぎない。ベルギーにおける主要港湾の設備その他の概要は、次の通りである。
 
1.アントワープ港
同港は、北海から68キロの地点に位置し、スケルト河の両岸に沿って21キロに及び、石油化学、鉄鋼、金属工業、自動車工業など重化学工業団地を形成している。
港は、延べ1,500キロ以上の内陸水路および大規模の欧州水路網を接続しているため、水運による貨物輸送量は極めて大きな比重を占めている。
港は3区画(スケルト河岸のバース、同右岸のドック、同左岸のドック)から成っている。
右岸ドックは、6つの水門によってスケルト河に接続し、係船岸壁(延べ98.7キロ)は、航洋船専用が91キロ、バージ専用が7.7キロ、ドックの水深は最大16.76mである。
左岸ドックでは、長さ360m、幅50m、水深16mの水門によって、スケルト河に接続する新港を建設中である。既に完工したブラセーヌ・ドックには、長さ延べ4.6キロに及ぶ係船岸壁(水深14m)、南インセット・ドック、北インセット・ドック、ワートラント運河ドックなどがある。
倉庫面積は約1,200ヘクタールに及び、倉庫は延べ350万平方m、穀物貯蔵能力23.7万トン、冷蔵室能力443,820立方m、ポッターシェ倉庫は貯蔵能力322,000立方mである。
クレーン設備は、岸壁クレーン443基、フローティング・クレーン15基(うち1基は能力800トン)、バルクカーゴ専用の橋型クレーン21基、穀物専用の岸壁エレベーター19基などがある。
コンテナは、現在稼働中の7つの特殊コンテナ・ターミナルのほか、他の係船岸壁でも取り扱っている。コンテナ専用高架クレーン(最大能力75トン)22基、重量貨物荷役装置を備えたRo/Ro船専用15バースがある。
 
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