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同工場は製鉄所、炭坑をも併せ持った総合工場として出発した。1827年にはコークスを使用する欧州大陸では初めての高炉が建設され、蒸気機関車、レールなどが生産された。
ベルギーの鉄鋼業は、内陸の産炭地域に立地し、鉄鉱石はフランス、スウェーデン、ルクセンブルグなどから主として輸入している。
1952年の欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC)設立以降、ベルギーの鉄鋼業は急速な発展を遂げ、粗綱生産量は88年には1,122万トンに達し、更に90年は1,142万トンと、日本(88年1億570万トン、90年1億791万トン)の10分の1強のレベルにまで達している。特にベルギーは国内市場が狭小なため、ECSC内でもドイツに次ぐ輸出量を誇っている。
ベルギーは、アルミニウム、カドミウム、銅、鉛、亜鉛、錫、コバルト、ゲルマニウム、ニッケル、ラジウム、金、銀などの鉱石や精鉱を輸入して、ベルギー国内で精練、加工を行っている。
非鉄金属鉱業は、ベルギーの旧植民地であったザイール(中央アフリカ)の原鉱産出が大きな比重を占め、その他南米のペルーや北米のカナダ、米国などからも輸入している。
非鉄金属は、ベルギーの重要な輸出品目であり世界における主要供給国の一つとなっている。
 

鉱業生産実績

 

 

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