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(6)船舶の輸入ルート


(A)ライセンス発給機関

ポーランドの輸出入ライセンス発給機関は、外国貿易省であり、輸出入の認・否は同省が決定する。



(B)輸入に対する機構、その他輸入上の問題点

ポーランドは、経済改革によって貿易制度も変化しつつあるが、中央政府が全般的な貿易政策を決定し、輸入品目の水準と構成の概略を決める。

一方、企業は政府の政策に沿って、輸入計画を独自に作成する。

政府は、外貨交換レート、補助金、輸入価格、関税など間接的手段、輸入ライセンス、輸入企業への政府発注などを直接的手段でコントロールする。

従来の貿易公団のほか、生産企業(民営化された企業、国営あるいは協同組合)、私営企業も貿易取引に従事できるようになっている。

包括輸入ライセンス品目は、(1)政府の年間計画で決定された品目(数量、価格の枠内)、(2)国際条約によるもの、(3)補給部品、(4)各企業の外貨控除枠内で決済される品目、(5)ポーランド企業による外国での建設活動、船舶および完成ブラント輸出に必要な資材などであり、その他は個別ライセンス品目である。

為替管理は、対外支払いは政府の経済計画の枠内で、国立中央銀行または財務省認可の銀行を通じて行われる。

また、輸出などによって取得した外貨は、国立中央銀行へ売却または預託することが義務付けられている。



(C)輸入資金の調達状況

輸入代金など外貨による支払いは、全て政府の経済計画で見込まれている外貨資金枠の範囲内で許可される。

輸入代金の支払いに必要な外貨は、財務省に申請してライセンスの交付を受ける。

このライセンスが取得できれば、外国為替は自動的に国立銀行または財務省認可の銀行を通じて処理される。





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