(3)港湾事情
ポーランドは、バルト海側に多数の港湾があるが、主要港はグダニスク、グジニア、シュチェチンの3港である。
しかし、近代的大型クレーンの不足、荷役設備の老朽化などにより、予想外に長い滞船を強いられている。
入船の滞船や輸出入貨物の滞貨などを防止するため、港湾施設の改善・近代化に巨額の投資を必要としている。
ポーランドにおける主要港湾の概要は、次の通りである。
1. グジニア港
同港は、グダニスク湾に面し、グダニスク市の西方32キロの地点にあり、グジニア港湾局によって管理されている。
同港は主として、鉱石、穀物、石油製品、その他バルク・カーゴ、一般貨物などの輸入貨物と、石炭、鉱石、穀物、その他バルク・カーゴ、一般貨物などの輸出貨物を取扱っており、1991年の取扱貨物の総量は、7,262,600トン(石炭1,488,266トン、鉱石208,372トン)、その他バルク・カーゴ1,068,961トン、穀物784,643トン、石油製品414,710トン、一般貨物3,297,679トン)に達している。
同港は、商港、漁港および工業港に区画され、近代的設備のある人工の良港である。
商港は、長さ2hのコンクリート構造の防波堤2基によって安全に防護され、港内水域は244ヘクタール、埠頭は延べ17,700m、このうち10,700mが商業用である。
コンテナ・ターミナルには、高架クレーン(能力35〜40トン)3基、ストラドル・クレーン(能力30.5トン)5墓、軌道高架クレーン(能力40トン)2基、ゴムタイヤ高架クレーン(能力30.5トン)7墓、多目的移動クレーン(能力15トン)2基、その他トラクター、トレイラー、フォークリフトなど各種の荷役設備が多数ある。