日本財団 図書館


 大連(91年末人口:240万人)は、遼東半島南端の大商港都市で、鉄道(長大線)により、中国東北地区の鉄鋼・冶金・機械・化学など重化学工業都市および製紙・食品・繊維・紡績・製材など軽工業都市と結ばれている。
 港は、中国東北地区最大の良港である。広大な水域をもち、水深も深く、最大100,000DWT級タンカーの収容が可能で、国際貿易と国内貨物輸送の中核をなしている。
 主要取扱い貨物は、石油、鋼材、小麦、大豆、雑貨などの輸出貨物が多く、中国では最大の石油輸出港として知られている。
 タンカー・ターミナルには、オイル・タンカー用の2バース(10万トン級船および5万トン級船の収容が可能)のほか、長さ954m、水深17.5mの突堤があり、1時間に付き原油1万トンの積出しが可能(最大能力:年間約1,500万トン)である。原油は日本にも輸出されている。
 このオイル・ターミナルは、パイプラインによって、大慶(Daging)油田と結ばれている。
 最大20万DWT級タンカーを収容するための係船設備、石油貯蔵タンク(能力5万立方m)4基を現在建設中である。
 また、5万DWT級船用の6バースの建設が予定されている。
 オア/バルク・ターミナルには、石炭船(最大3万DWT)用の3バースがある。穀物ターミナルには、最大4万DWT級バルク・キャリア用の2バース、穀物サイロ(貯蔵能カ8万トン)などの設備がある。
 コンテナ・ターミナルには、最大16,000DWT級コンテナ船の収容能力なバース(長さ270m、水深9.09m)、門形クレーン(能力27.5トン)2基、その他各種の近代的荷役設備があり、R0/R0船の収容も可能である。
 曳船は、3,200馬力までの港湾用タグを使用することができる。清水、食料、バンカーなどの供給が可能である。
 船舶修理施設は、Dalian Shipyardにドライドック2基(長さ169m×幅21.6m×水深10.2m、能力15,000DWT。長さ134m×幅15.6m×水深8.4m、能力5,000DWT)があり、各種船舶修理が可能である。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION