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 また、対外貿易に占めるバラ積み貨物は、約70%となっている。
 更に、7大港の穀物・石炭・鉱石などの取扱量は、比較的平均しているが、中国の石炭の海・水上輸送が秦皇島、青島、連雲港の3港から積み込んで、上海・黄埔・湛江の3港で陸揚げする輸送形態となっていること、石炭・穀物の積み替えが上海港を中心に行われていることなどからして、これら3大バラ積み貨物の取扱いでも上海港が第1位を占めている。
 なお、中国の国際貿易港は、大連、秦皇島、天津、烟台、青島、連雲港、上海、寧波、温州、福州、厦門、汕頭、広州、黄埔、湛江、北海、海口、八所などの18港である。
 最近における中国諸港による海上輸送貨物取扱量は、次の通りである。

 

 

 

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 91年の港湾貨物取扱量を主要港別にみると、上海が146百万トンで第1位を占め、次いで秦皇島(66百万トン)、大連(51百万トン)、広州(広東47百万トン)、黄埔(31百万トン)、湛江(23百万トン)の順になっている。
 主要港の設備その他の概要は、次の通りである。

(上海港)

 上海(人口:91年末現在783万人)は、広大な奥地を背景とした揚子江デルタ地帯に発達した中国最大の商工・港湾都市であり、軽工業のみでなく、鉄鋼・機械・造船・化学工業などの近代重化学工業が発展している。
 港は、揚子江を中心とした内航水運と、中国本土の北部と南部を結ぶ海運の中心をなし、中国貿易の拠点として古くから発達した国際的貿易港で、主として、繊維・織物、農産物、化学薬品などの輸出貨物と、鉱石、穀物、鋼材、木材などの輸入貨物を扱っている。

 

 

 

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