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自国商船隊の不足を自国造船で補充することが不可能であったため、外国から船舶を購入することに依存した。しかも、新造よりも安い船価で、早急に調達できる中古船を求めたためである。

  (D)船腹拡充計画

 中国の商船隊設立当時は、僅か20隻、19万G/T程度の船舶に過ぎなかったが、商船隊の増強拡充計画の早期達成と低船価を望んで、海外から大量の中古船購入のほか、新造船を内外造船所に発注したことにより、中国商船隊は85年には1,408隻(1,060万G/T)に達し、91年には更に大きく拡大し、中国海運史上で最大の2,382隻、1,430万G/T(2,111万DWT)となった。

 

 

 

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 現在、中国が最も必要としている船舶は、石炭、鉱石、穀物などを輪送のオア/バルク・キャリア、石油・石油製品輸送用の各種中型タンカー、その他一般貨物船、コンテナ船などを初めとして、最近の対外貿易量の増大に対処するため、主要港湾施設の拡張整備が推進されていることから、これらの港湾近代化に必要とする高性能のクレーン船、作業船、浚渫船、補給船、曳船などである。

 

 

 

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