めている。
特に石油系は1992年に約85万キロリットルを消費している。このうちの40%はパラグアイ石油公社が輸入原油から精製・供給し、残りの60%はアルゼンチン、ブラジルおよびベネズエラからの輸入で補っている。
パラグアイ石油公社(Petroleos Paraguayos−PETROPAR)は、アルゼンチンおよびアルジェリアから原油を輸入している。
隣国ボリビアは石油産出国であり、パラグアイのチャコ地方にも原油埋蔵の可能性が期待されて、米国企業が探査活動を続けているが、現在のところ成功に至っていない。
水力資源は、パラグアイにとって最大のエネルギー資源である。
政府は、その恵まれた水力発電を積極的に開発し利用する政策を推進中である。
水力発電所の開発については、既にアカライ(Acaray)水力発電所の完工・稼働により、国内における電力エネルギーの自給が可能になった。
ブラジル政府との合弁で、パラナ川に建設中の世界最大規模の水力発電ダム(イタイプ水力発電所、発電能力1,260万Kw)も既に完工し、操業している。更にアルゼンチンとの合弁で、ヤシレタ(Yacyreta)水力発電所(能力675万Kw)を建設中である。
また、パラナ川の水力利用に関するパラグアイ・ブラジル・アルゼンチンの3国間協定には、コーパス(Corpus)水力発電ダム(能力460万Kw)の建設が含まれている。
これら発電所が生産する電力の半分はパラグアイが取得するため、将来パラグアイは莫大な電力エネルギーの供給余力を持ち、近隣諸国への世界最大級電力輸出国となることは確実である。
パラグアイは農業国であり、農業部門は国内総生産(GDP)の約26%を占め、パラグアイ経済の基幹産業をなし、農産物(綿花・大豆および同加工品)の輸出が輸出総額の50%以上を占めている。
主要輸出商品は、綿花、大豆および大豆副産物、木材および木製品、食肉、牛皮などであり、輸入では機械・機器、輸送機器、鉱物性燃料、飲料、タバコ、化学薬品、食料などが主なものである。
貿易収支は、1989年に黒字を計上した以外、赤字基調が続いている。