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(同57.5万バレル)よりやや多く、世界第18位に位置している。
 ブラジルにおける全エネルギーの31.8%(1986年)は電力(このうち90%は水力発電)、30.2%は石油、17.6%は木材・木炭、12.3%は燃料用アルコールに依存している。その他のエネルギー源は、石炭および天然ガスを含め、全体の8.1%を占めている。
 Itaipu水力発電ダム建設プロジェクトが実現し、完成に稼働すると、国内における全電力需要の35%の供給が可能と期待されている。
 1991年における燃料輸入は、商品輸入総額の26%に達している。エネルギー源のなかで、輸入に依存しているのは石油と原料炭だけであるが、石油については、国内生産が日量63.1万バレルと拡大基調にあるため、輸入比率は低下傾向にある。
 ブラジル政府は、国産石油開発に力を入れているが、石油代替燃料としてアルコールを増産し、自動車用燃料としての利用を推進するという画期的なエネルギー政策を実施した結果、国内には推定430万台(1989年)のアルコール車が走行している。最近では、自動車の国内販売台数を占めるアルコール車の比率は下降傾向にあるが、乗用車に限れば、依然として70%を上回っている。アルコールは、砂糖キビを原料とするエタノールが使用されている。
 貿易関係では、1993年の輸出(FOB)が前年比7.8%増の389億ドルと微増にとどまったのに対し、輸入(FOB)が254億ドル(前年比23%増)に急増したため、貿易収支の黒字は、前年の155億2,500万ドルから135億ドルヘと急落した。

 

 

 

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