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 アルゼンチンは、輸入の許可制を廃止し、貿易の自由化を建前としているので、ライセンスは不要である。

(B)輸入に対する機構、その他輸入上の問題点

 アルゼンチンは、為替管理統制を撤廃して以来、為替取引きは完全に自由化されており、中央銀行が発表する為替レートに基づいて、自由に取引することができる。
 船舶のような資本財を輸入する場合は、為替管理上、100万ドル以上のものは、中央銀行で許可を受けた延払い決済(最低2年)を条件とすることになっている。
 関税は、輸入税に一本化されており、CIF価格を基準に課税される。
 税率は、最高140%から最低5%までの種類に分かれているが、資本財の輸入は60〜90%の税率が適用されている。
 また、輸入にはこの輸入税のほかに、統計税としてCIF価格の1.5%と、領事査証として商業インボイス価格の1.5%が課せられる。但し、LAIA(ラテンアメリカ統合連合)協定による関税譲許品目の輸入については、輸入税は減免される。
 わが国との貿易関係では、輸入制度上での対日差別はなく、現在問題になるようなものはない。

(C)輸入資金の調達状況

 アルゼンチンにおける資本財の輸入は、自由貿易の建前から、輸入行為それ自体には問題はない。
 しかし、高額な輸入代金となるため、決済条件については中央銀行の事前の承認が必要である。
 この承認があれば、為替取引きは自由に行えるので、輸入者が自己資金によって、事務的に外国為替取扱い機関から、輸入代金支払いに要する外貨を調達することができる。

(D)契約条件

 

 

 

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