日本財団 図書館

















プエルト・マトリン港      沖合漁業







ローソン港                     沿岸漁業







コモドロ・リバダビア港   沿岸漁業、近海漁業







(注)沿岸漁業(陸地から30マイル以内)







         近海漁業(30〜100マイル以内)







         沖合漁業(100〜350マイル以内)















アルゼンチンの沖合漁業は、トロール船、または長さ20メートル以上および50 G/T以上の漁船が操業している。
 これらの漁船は、十分な安全航海が水産省の規定に従って義務づけられているので、その行動半径の範囲内であれば、一定期間沖合で滞在することが可能である。
 大陸棚には岩石の露出がないため、漁船は底引き網で操業が可能である。
 船体は一般に鋼製で、ディーゼル・エンジンを搭載している。
 速力は、漁場までの移動と漁獲物の輸送では時間的に差はあるが、正常航行では平均9.5マイルと推定される。
 これらの漁船は全て電信機器や、漁獲物保存用の冷凍室を備えている。
 半沖合漁船は、小型トロール船で構成され、沿岸用ランチよりも大きく、馬力の強力なエンジンおよび常設のキャビンを備えており、最近ではメルルーサ漁業に使用され、優れた効果をあげている。

(B)魚業開発計画

 アルゼンチンの漁業は、漁船の不足、漁港規模の不十分、地上の加工施設の限界、漁民の教育水準が低く操業率が悪いなどのほか、国内における1人当りの年間魚消費量は6キロ以下であり、国内市場が狭く、また国際的に魚の価格が低下しており、操業コストに見合うだけの輸出価格が維持できない等により、漁獲量および輸出量ともに低迷状態にある。
 このため、アルゼンチン政府は、同国領海内における漁業開発を推進し、自国経済の発展に寄与させるため、「海洋生物資源の開発に対する国際入札に関する法律」を制定した。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION