天然資源の効率的な開発および開発のための外国資本の導入を目的として、政府は鉱業法の改正を行なったが、インフラストラクチャーの未整備が新規の投資を妨げる原因となっており、期待した程の成果をあげていない。
石油に関しては、エクアドルはOPEC(石油輸出国機構)の加盟国(1973年加盟)になっている。
87年現在における石油の確認埋蔵量は15億バレル(推定埋蔵量は20〜25億バレル)であるが、年間1億バレルのべ一スで生産が継続されると、新油田の発見がない限り、近い将来枯渇が危倶される。
このため、エクアドル政府は国家開発計画において、石油資源開発を最優先的に取り上げ、油田および天然ガス田の探査活動を積極的に推進している。
原油の生産は、1970年の僅か19万1,000トンから87年852万トン、88年1,580万トンヘと急増している。
エクアドルは、72年にオリエンテ州ジャングルの大油田と石油積出港エスメラルダスとを結ぶパイプラインを完成し、一躍石油輸出国となった。
89年の石油輸出は10億3,270万ドル(輸出総額の約44%)に達しており、石油はエクアドルにとって最大の輸出品目となっている。