近年、国営製鉄会社(Iscott/Ispat)による需要の増大により、燃料としての天然ガスの利用は実質的に増加している。
トリニダードの天然ガス埋蔵量は3,900億立方m以上と確認されているが、潜在埋蔵量は8,000億立方mといわれている。
石油産業の収入源を補うため、天然ガスの開発が推進されており、89年には外国の2社と国営ガス会社(Trintoc Ltd.)との間で、液化天然ガス工場建設のための合弁企業が設立され、東南海岸におけるガス油田開発工事が開始された。また、海底ガス油田とポイント・リサス工業地帯を結ぶ長さ120キロのパイプラインの建設は既に完成し、稼働している。石油および天然ガス以外では、トリニダードは世界最大の天然アスファルト供給国であるが、世界市場の需要減退に伴い生産量は86年以降低迷している。
製造業の生産は、GDPの11.1%(88年実漬)を占めている。その最も需要な分野は、石油化学品、鉄銅製品、窒素肥料、化学製品、自動車組立て、食品加工などである。
製造業の生産は、1980〜88年の期間に年率平均9.5%減少した。