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る。

 また、ベネズエラは経済関係を中心に近年、日本との関係強化に積極的である。わが国とベネズエラとの外交関係は1938年に開設され、1941年に第2次世界大戦のため一時、外交関係が断絶されたが、1952年6月に再開され、1957年から両国とも公使館を大使館に昇格した。

 貿易関係では、ベネズエラにとって日本は輸入に関し米国、西独、イタリアに次ぎ第4位(88年)の相手国であり、輸出こついては米国に次ぎ第2位(88年)となっている。

 わが国からは主として輸送機械、電気機械を輸出し、ベネズエラからは主にアルミ地金、鉄鉱石などを輸入している。

 88年の日本の対ベネズエラ輸出(FOB)は5億5,440万ドル(前年比9.7%増)に達した。一方、ベネズエラからの輸入(CIF)は4億6,237万ドル(同30.1%増)であった。この結果、日本の黒字幅は38.6%減の9,202万ドルに縮小した。

 88年の輸出を商品別にみると、輸出品の大宗は輸送機械(1億5,837万ドル)で、輸出総額の28.5%を占めている。

 伸び率が大きかった品目は、バス用組立て部品の366万ドル(前年比349.3%増)、オートバイ1,440万ドル(同64.8%増)などである。シェアの大きかった品目は、電気機械の1億5,016万ドル、オーディオ関連機器(30.5%増)の3,987万ドルであった。

 一方、輸入の商品別動向をみると、アルミの半製品が引き続き好調に伸び3憶7,230万ドルにのぼり、この結果、全輸入総額に占めるシェアは80.5%に達した。アルミ地金の輸入は、主に日本との合弁会社ベナルム社から行なっている。

 87年に前年比146,0%の伸びを示した鉄鉱石も、43.0増の825万ドルとなった。

 原油の輸入は、石油価格の低迷による影響を受け、前年比19.7%減の3,324万ドル、石油ガスの輸入は15.2%減の1,755万ドルとなった。

 わが国の対ベネズエラ投資累計は、88年末現在1億8,900万ドルで、中南米諸国の中でも重要な投資先となっている。

 日本のベネズエラヘの投資は1960年代初めから行なわれ、繊維、鉄鋼、家電、ア

 

 

 

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