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 石炭は、セレホン北部炭田を中心として生産が拡大し、88年は前年比34.3%増の1,960万トンに達した。

 石油および石炭は自給が十分可能で、余剰分を主として欧州に向けている。88年における石油と石炭の輸出は、輸出総額の26%を占めている。

 

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 コロンビアは、石油、天然ガス、石炭、水力などエネルギー資源に恵まれている。エネルギー消費量はGDPの実質成長とほぼ同しべ一スで増大しているが、近年におけるエネルギー資源開発の加速状況からみて、将来はエネルギー需給のバランスが保たれ、輸出も増大するものと期待されている。

 コロンビアにおける天然ガス確認埋蔵量は3兆8,700億ft(84年末現在)で、このうち87%は北部海岸地区のグアヒラに集中している。天然ガス生産量は70年代の8,850万立方ft/日から、88年には約4億立方ft/日へと大きく増加している。

 コロンビアは、豊富な水力資源を有しており、水力発電は国内電力需要の約75%(87年)を満たしている。87年の発電量は約300億KW/時で、このうち約73%が水力発電で残りが火力発電によるものである。

 政府は、1983〜2000年の富力需要の伸びを7.9%と推定し、発電所建設プロジェクトを推進し、発電能力の増強に力を入れている。

 GDPに占める製造業の比率は、70年代の18%前後から88年は20%、89年には20.5%に上昇し、農林水産業の16.7%(89年実績)を上回るまでに発展した。

 製造業は、首都ボゴタ、西北部のメデリン(人口212万人)、西南部のカリ(同143万人)などの大都市周辺に集中しており、70年代には輸入代替工業の発展が中心であったが、80年代初期に入ると輸出促進への傾向が強まり、繊維品、皮革製品、金属製品、化学品・医薬品などが輸出品として成長してきた。

 

 

 

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