(f)特定商品の輸入量が国内市場を混乱させるようなぺ一スで増加するのを予防するため。
(g)国家の安全・保健・衛生、および動植物の検疫上必要な場合。
関税制度に関しては、82年当時の関税率の水準は16段階に分けられており、関税率が100%に達する品目もあった。100%の関税適用品目は、85年末時点で191品目にも達していたが、86年に行われた第1回の引き下げで全て撤廃され、関税率の水準も11段階に縮小された。
第2回の引き下げは87年に実施され、関税構造の簡素化と関税率の大幅引き下げが行われ、関税率の水準は5段階とし、最高関税率を40%から20%へ引き下げることになった。
現行の輸入関税制度は、88年2月12日付官報掲載の“Ley del Impuesto General deI mportacion”および82年7月1日付“Ley Aduanera”に基づいて運用されている。
輸入関税の課税基準となるのは、Valor Normal(標準価格)である。標準価格とは、売主と買主の自由な競争の結果として得られた価格であるが、通常はインボイス価格が使用されている。
一部の商品については、公定価格が定められ、標準価格もしくは公定価格のいずれか高い方を課税基準としていたが、これは88年1月1日以降全廃された。
関税以外に付加税、付加価値税、通関手数料、港湾使用料などが課せられる。
(a)付加税(Impuesto Adicional)は通常、地方税(Impuesto Municipal)といわれており、輸入税の3%が課せられる。
(b)付加価値税(Impuesto al Valor Agregado)は通常、インボイス価格に輸入税を加えた額を基準に課税される。一般商品は15%、奢侈品は20%、食料品、医薬品は6%が課せられる。
(c)通関手数料は、時間内(8:00〜15:00)の場合は輸入税課税対象額の0.2%、時間外の場合は0.4%。
(d)港湾使用料は、輸入の場合にはトン当たり260ペソ。
なお、輸入手続きに関しては、先ず、輸入業者は商工業振興省に対し輸入許可