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 機械工業は、外国資本との合弁企業によるものが多く、自動車、テレビ、ラジオ、ミシン、家庭用設備などの組立て、ボイラー、工具、缶、電気製品などの製造を行っている。自動車はフランスの大手メーカーが組立工場を設けて、乗用軍、トラック、バス、トラクター等を生産している。
 工業化の進展に伴い、電力消費量も急激に増加している。水資源に乏しいため、電力供給の大部分は火力発電に依存している。86年の発電量は42億キロワットに達している。ガベスに原子力発電所の建設が予定されている。
 政府は、工業化促進のための奨励業種として。(1)国内の原材料を使用する比率の高い業種、(2)先端技術業種および(3)輸出志向業種を指定しており、特に輪出志向産業に対しては、外国資本との合弁企業も含め各種の特典を与えている。
 貿易関係では、チュニジアは農産物、鉱産物など一次産品を輪出し、工業製品を輪入するという発展途上国に共通する貿易パターンである。
 貿易収支は恒常的な赤字である。輸出の重要品目である原油生産量の伸び悩みと国際石油価格の低迷、経済開発の推進に伴う資本財、原材料の輸入増加、近年の天侯不順による股物の輸入増加などが赤字の主な原因となっている。

 

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