食品加工の主な製品は、オリーブ油、ワイン、砂糖、製粉、ビール、タバコなどで、オリーブ油、ワイン、砂糖は重要を輸出商品となっている。
繊維製品は、近年急速を成長を遂げ、製造業部門では食品加工に次ぐ重要な位置を占め、製品の一部は主にEC諸国に輸出されている。
化学工業は、国内産の燐鉱石を利用した過燐酸塩、燐酸肥料が主要製品である。このほか、殺虫剤、薬品、塗料、ワニス、洗剤などが生産されている。石油精製は、ビゼルタに精油所(年間精油能力200万トン)があるが、精油量は限界に達している。このため、政府は1987〜91年開発計画に基づき年産500万トンを目標として、第2精油所を建設中である。
セメントの生産は、年間300万トンにまで達しているが、経済開発に伴う国内需要の伸びが著しく、輪入に依存する割合が増加傾向にある。このため、新工場を建設中である。
鉄鋼は、ビゼルタの近郊に国営製鉄所があり、タムラとジェリッサの鉱山から鉄鉱石の供給を受けて、鉄鋼、ワイヤ、鋳鋼、棒鋼などを生産している。
87年の粗鋼生産は18万トン台に達している。