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 86年の燐鉱石生産は、目標の650万トンに対し580万トン(モロッコ、米国、ソ連に次ぐ世界第4位の生産量)を記録しているが、品質面では含有量が58〜65%程度であり、モロッコ産に及ぱない。産出量の約70%は未加工のまま輸出に向けられているが、政府は燐鉱石を過燐酸塩や過燐酸肥料などに加工し、付加価値を高めて輸出する方針を打ち出しており、このため、燐鉱石輸出ば横ぱい傾向にある。
 また、鉛、亜鉛などを産出しているが、いずれも量的に少なく、国内需要を満たす程度に過ぎない。

 

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 石油は、地下埋蔵量の枯渇や国内消費量の増加により、輸出が減少しており、87年は生産量480万トン、輸出量220万トンに低下した。チュニジアは1991年には国内で自給できなくなるどころか、原油の輸入国に在るとみられている。
 天然ガスの埋蔵量は、今後15年間の国内需要に応じることが可能とされている。現在、主要産地は、カプボン、エルボルマ、ガベス湾沖であり、年産4億立方m台を維持している。天然ガスを利用して、燐酸、アンモニア、硝酸など化学品の生産が活発化している。
 製造業は、国内産の農産物と鉱産物の加工を基礎としている。

 

 

 

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