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(B)輸出対策

 わが国にとって、貿易相手国としてのリビアは輸出・輸入とも、その歴史は浅く、未だ僅かな割合を占めているに過ぎない。
 従って、両国は相互に概念的には知っているが、正確な深い認識に欠けている。
 これに対し、欧州諸国はリビアの海運独立以前から、リピプの海運界を支配し運営してきた。これを基盤にして、現在では経済、技術などの面で更に協力し、それぞれ自国の輸出を有利に展開させるための努力をしている。
 それ故、わが国としては、単に営業活動のみに頼らず、特に技術の面で積極的な協力関係を結び、日本技術への認識、信頼度と依存度を高めるよう努力することが必要である。

(C)リビアとの歴史的、経済的なつながり

 リビアは、16世紀時代からトルコ帝国の支配下にあった。その後、1911年9月にイタリアがトリポリを占領し、翌12年10月トルコはトリポリにおけるイタリアの統治権を承認した。
 1942年から43年にかけて、イタリア人とドイツ人がリビアから追放され、トリポタニアとサイブレニカは英国の軍政下に、フェザンはフランスの軍政下に置かれた。
 1949年6月、英国は回教国王アイドリス・アルセヌシーをサイブレニカの王として認めた。
 1949〜50年の国連決議に従って、51年12月24日、英国の国王を元首とし、サイブレニカ回教王が統治するリビア連邦王国として独立し、トリポリタニアとサイブレニカの英国住民およびフェザンのフランス住民は、その居住権をリビアの連邦政府に委譲した。
 1969年9月1日、サイブレニカ回教王アイドリヌ・アルセヌシーは、一群の陸軍将校によって退位させられ、12名の青年将校がムアンマル・カダフィ大佐を議長とする革命司令部委員会を組織し、国名をリビア・アラブ共和国に改称すると宣言した。
 その後1977年に至るまで、リビアはカダフィ大佐を長とする革命司令部会議

 

 

 

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