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 て強い。その点、わが国は中東・アフリカ地域における闘争に関与したことはなく、エジプト政府の日本に体する評価は極めて高い。
 経済協力関係では、エジプトにとって、日本は米国および西独に次ぐ世界第3の援助供与国となっている。
(A)有償資金協力については、86年度末までに累計3,428.8億円の円借款を供与している。供与対象となった主なプロジェクトは、紙パルブエ場、変電所、セメントエ場などの建設計画である。
(b)無償資金協力では、食糧、農業、住宅、建設、保健・医療、教育、文化などの分野を中心に、86年度末までに累計352.9億円の無償供与を行っている。
(C)技術協力では、研修員受入(1,673人)、調査団・専門家派遣(1,691人)、機材供与(23.1億円)、プロジェクト技術協力(7件)、開発調査(35件)など、86年度末までの累計は144.4億円に達している。
 日本のエジプト向け経済協力は、引き続き活発に行われており、西欧諸国に比べて見劣りしていない。特に、88年に完成したカイロ文化セソター建設への無償資金協力は、対外的効果が大きく、日本の援助への期待が高まっている。
 貿易関係では、わが国からエジプトヘ輸出する主要品目は、電気機械、輸送機械、精密機械、金属品(鉄鋼など)、化学品、繊維品などであり、エジプトから輸入する主要品目は石油・石油製品、原綿、アルミ地金などである。
 エジプトにとって、わが国は重要な輸入相手国(86年日本は第4位)であるが、近年、わが国の大幅な輸出超過が続いており、その超過幅は拡大傾向にある。

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